昨晩は、久々に、夜の鑑賞会がしたくなり。〈before sunset〉という映画を観ました。
いやあ、これがほんとに良かった。
〈物語〉は、再会した2人がウィーンの街を散策しながら、思い出話や人生、互いの近況について語り合う。──9割がこのシーンなのに、会話だけ聞いていても面白くて、深い人生会話が繰り広げられて。終始惹き付けられました。
主人公2人それぞれの生きる過程が違えど、会話の中での心境が重なり合っていく姿が、
観ていて思わず一緒に、「あぁ、わかる」と頷いてしまう。
ストーリーよりも言葉に耳をすませて観たくなる映画は、初めての感覚で。一節一節が美しく感じる映画。すごく良かったです。
この映画をみた後の夜、なんだかありもしないちょっと不思議で複雑な思考の夢をみました。映画の影響を受けたようです。いまの自分はどうなの?と、ちょっと立ち止まって考えてみたくなる、そんな時間がすきです。
“自分にとってなにが必要?と考えてみる。”
というそういう思いが強まる期間があります。無理やり絞り出すなかにも答えがぼんやりと存在するのが感じられて。そして、こうしなければならないという概念を意識していない最中に、探していた答えが浮かんで、わかってくる気がします。
自分で感じた懸念を見つめて気を取られて過ごしてくよりも、こうしたほうがいいよ、という名前のついた思考法も。いまを生きて、毎日を自分なりに懸命に生きられる方法を考え直してみるだけで、なんだか己で知っていくような気さえしてきます。
何かにこだわることなく、誰かに強制されることなく、強制することなく、比べることなく。──ただ気になった本を読んだり、あらゆる作品を観たり、誰かに出会って考えるとき、“自分はどういう生き方をするのが良さそうなのか”という生き方の方向の指標を見つけていける気がするのです。あくまでも、個人の「こう生きるのがいいな」という知恵の話にもなる。なので、いまも誰かに話してみる小話として、記録してく程度で幸せだし、いいなあ、と。そう思うのでした。
ちょっと疲れやすいときは考えを減らします