think clearly/ロルフ・ドベリ
スイスの作家で起業家。
初版発行日: 2019年4月
より良い人生を送るための思考法。その名を著者はこの本の中で「思考の道具箱」と呼んでいましたが、その言葉が……“まさに現代社会とどう生きてくかを考えるところだな、”と思えました。
解説される言葉の表現力に、途中で途中で良い意味で立ち止まらなければなりませんでした。吸収のしやすさとのびのびした気持ちになれる心の軽さもいただけたような共感力と記憶に残る考え方にインパクトがかなり大きかった一冊でした。
「うんうん」と頷いて読むというよりも、
「はぁーっ」とさせられ、見落としていた部分の再確認ができるといった印象も受けました。
そして、史上最高記録のスクショのオンパレード。
個人的にずっと気になっていた本で、ようやく読むことができる期待感とともに読み進めてみましたが、ほんとうにその期待を裏切ることなくはるかに満足度の高い一冊でした。
さすが、令和元年、最も売れたビジネス書
というワケも頷ける。
それと同時に、この思想に感銘を受ける人が多くいるのか、ということに、少し驚きと嬉しさと“良い意味で”意味深い心境になるといった感想でした。
そして、表紙もなぜか群を抜いてオシャレ。
くぅー…この本の魅力の高さにやられました。
とにかく、語り口がとても興味深くなるようなクスクスと笑える柔らかい印象に、読む面白さも感じられました。
終始非常に頭の中にすんなり入ってきやすかったのは、これまで読んできた中で最も的を得ていたような芯がある著者の意見だからだろうか?
なんとも説得力があって、終始目が離せなく、読んだあともしばらく余韻が消えないほど頭の中に残る──。
印象深くも見方を良い意味で正しい方向へ動かしてくれ、救われた、取り戻せた、という気がします。
支持されているような情報や成功例が必ずしも正しいとは限らず、「百聞は一見にしかず」のように、自分で体験して得たことを元に、自分の生き方を研究していくほうがはるかに生きやすくもあり、自分に沿った生き方として真っ当できる生き方になっているのではないか、と改めて考え直させてもらえた出会えてよかった本でした。
世の中じゃなく、自分で自分の人生を決めるように考えていけばいいな、と非常にスッキリできた本でした。
寄せ書きに、
「ただ普通に読むのではもったい。一語一語ゆっくりと味わうように読んでいる」
とあるが、もはやじっくり読まずにはいられなくなるほどの本でした。
しばらく胸に抱くかのように何度も熟読したいと思います。