今回は、「本」編です。
聞く技術 聞いてもらう技術 /東畑開人
“「聞く」は声が耳に入ってくることで、「聴く」は声に耳を傾けること。けれども、本質として大事だったのは、聞くことにあった”…
とする、作者の日常的の様々な場面で考えてみた「聞く、聞いてもらう、ための技術」が詰まった本でした。
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わたし自身にまさに、タイムリーな内容で、「会話から、言葉で伝わることの奥深さ」を改めて考え直していたところでした。ちょうどこの本を見かけて、実際に手に取り、読んで……カチッとハマるように出会いました。
巧みなトーク力、言葉の表現力。終始面白く読み進めました。
確かに「聞く」は、わずかでも自分の思いが加わっているから、たとえ聞いたようでも、理解できたか?と思うと正確に判別することは難しい。それでも、聞いてみることはいくらでもできる。「相手と自分の心の声に尋ねてみてから、聞いてみることの姿勢は、まさに大切」だと考えさせられました。
「まず根底としてあるのが、聞くことができるのは、聞いてもらっているような気がするから。そして、余裕をもって話を聞く姿勢をもつことができる。」
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たしかに、わたし自身も、この頃、「きっとこうだろう?」という前提で話を展開されたらちょっと、戸惑ってしまう機会が増えた。より一層、話の違和感に敏感になってきたのかもしれない。
思い込み前提で話すのではなく、「もしかしたら、こう思ったんだけど、どう…?」という仮定の場合で話を尋ね、相手にも共感できるように考えて、また話を進めてみる……そんな展開を心がけています。
「会話」は、互いの気持ちを尋ねてみて、そっと肩を撫でられるような心地良さを感じられる掛け合いができるようになれば、心を通わせていくことができる。信頼関係も生まれてくる。“この人なら話しても大丈夫そう”という気楽さが生まれないと、どうしても話すことも億劫になるという部分は、すごく共感できました。
“心地よく関わることができる”と感じられるサインのなかには、互いを敬い、得られる学びがある関係になっているのでは、と本の内容のなかから、そう、強く思えました。
本とのめぐり逢いはとても不思議であり、必然的に「人生でいま、まさに必要かも」と感じているドンピシャな内容を選んでいる気がしますね。選ぶ本には、もの足りなさを感じる生きるなかで、大切な何かを補うための気づきを求めているようです。本の内容を噛み締めるように一読してみた後に、自分なりに考えてみてから得ていく力。これは、やはり大きくなっていくと感じています。
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